帰宅できない女子学生たち:杉作J太狼XE「美しさ勉強講座」連載93 (1/4ページ)

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帰宅できない女子学生たち:杉作J太狼XE「美しさ勉強講座」連載93

軟弱な男たちの姿に見かねて、あの先生が立ち上がった!
杉作J太狼XE先生の「男の偏差値がぐんとアップする美しさ勉強講座」

93時限目・帰宅できない女子学生たち

 夕方にコンビニのイートインコーナーで制服姿の女子をよく見かける。あまり見ていると俺なんかの場合おかしな目的で眺めていると思われそうなので「あ、またいた」と気づいたら瞬時に視線をそらすようにしている。一瞬では中学生か高校生かわからない。もしかしたらそうしたコスプレをしている成人女性かもしれないし最悪おっさんかもしれない。

 で、弁当とかパスタとかサンドイッチとか肉まんとかを買ってお茶かコーヒーも買って俺もイートインコーナーに座るのだがこのとき、なるべくその女子から離れたところに座る。近くに座ったら、以下略。そのときも視線はそちらに送らない。興味ゼロ。アクション映画で主役がもしかしたら敵が経営しているかもしれない飲食店にふらり入店するときと同じ感じだ。店内を見まわしたり、ましてや女子に視線は行かない。若き日のクリント・イースト・ウッドもきっとそうする。じろじろ見まわしたり女子に気を取られるのはつまらない男のすることだ。ちなみに映画の中で悪い連中は入店してきた男をじろじろ観察している。男も女もいっしょだがやみくもにきょろきょろしてはならない。安くなる。物価が安いのは結構だが自分の安売りはよくない。俺がにこにこするのも喋るのもそれは相対する仕事なり相手なりがそれを望んでいるときにすぎない。さらにいえばその作業なり相手に好意を持っているときだけだ。

 イートインコーナーはカウンタータイプのものが外に向かった窓際にあることが多い。外はたいてい道路である。人が通り過ぎて車が通りすぎてそのほとんどはとりあえず無関係で俺の表情は、ま、クールである。食事は好きな誰かといっしょに食べたいがなかなかそうもいかない。ひとりで食事するとき、ひとは孤独も同時に味わっている。その味付けは決して不味いとは限らず、それはそれで味である。

 視線の片隅に、そのとき離れた制服姿の女子が座っているわけだがこの雰囲気もまた孤独である。

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