識者が語る ロシアに経済制裁が効かない本当の理由 (5/5ページ)

新刊JP

――ロシアでのビジネスについて日本企業にアドバイスをするならどんな言葉をかけますか?

加藤:これは事例をお話しするのがいいと思います。ロシアの一部であるサハ共和国での例なのですが、ここは冬はマイナス60℃夏は30℃と、寒暖差が100℃近くある過酷な土地で、作物を育てるのが非常に難しいんです。かつてトルコとドイツが試みたのですが結局できなかった。

でも、北海道にあるホッコウという会社が、3層になっていてかつ光を通して保湿もできるビニールハウスを作って、ようやく農作物が作れるようになった。他の分野でも、日本には当たり前にあるけど、ロシアには当たり前にないものはたくさんあってそこにはビジネスチャンスがあります。もちろん苦労はあるのですが、成功した時のリターンは大きい。

ホッコウさんの例のように、現場の工夫や対応力で問題解決する日本のエンジニアリング能力はロシアですごく歓迎されますし、高く評価されているということを知っていただきたいと思います。

――最後に読者にメッセージをお願いいたします。

加藤:国際情勢は変わりやすいものですし、対ロシア経済制裁のエスカレーションもどうなるかわからないところがありますが、ロシアには今も昔もビジネスチャンスがあるのは確かです。

ロシアやロシアのビジネス環境についての実態と異なる先入観によってそのチャンスを逃しているとしたらそれはとても残念なことですので、ぜひ一度時間を見つけて現地に足を運び、パートナーとなりえる企業や人と対話していただきたいと思っています。
(新刊JP編集部)

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