NASAの宇宙生物学者が深海にある生命の起源を再現(米研究) (1/4ページ)
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宇宙も神秘だが、深海もまた神秘である。
宇宙の謎に迫るNASAは深海の謎にも迫っている。
40億年以上前、混沌とした地球において新しい生命の火花がひらめいた。
これがどのようにして起きたのか、確かなことは明らかになっていないが、証拠からは、それが起きたのは太陽の光が届かない暗い海の底だったことが示唆されている。
地球で生命が誕生したメカニズムを知ることができれば、宇宙のどこかにいるかもしれない生命を探索するうえで、大きな手がかりになることだろう。
そして今、NASAの研究者は、生命の火花がひらめいたであろう海底環境を再現することに成功した。
・生命はどこで誕生したのか?
生命の起源に関する仮説の1つによれば、海底にある熱水噴出孔が関係しているという。ここは、しばしば火山活動が活発な場所で、地球内部からの熱が逃げてくるところである。
原始の地球には、有害な太陽からの紫外線が大量に降り注いでいた。このために、最初の生命が誕生したのは、そうした紫外線が届かない海の底だったのではと推測されている。
幸いにも熱水噴出孔の周辺では、光合成という地上のほとんどの生命にとっては必要不可欠なプロセスを行う必要がない。
かわりに、そこにいる生物が利用するのは「化学合成」というやり方だ。
熱水噴出孔の近くで生きるバクテリアは、そこから噴出してくる硫化水素と海水に含まれる酸素の反応といった、化学エネルギーを利用して糖分子を作り出す――これが食料となる。
こうしたバクテリアさえ登場してくれれば、ほかの生物はこれを食べ、彼らが作った栄養を摂取することができる。こうして暗闇の中で食物連鎖が形成されるのである。