奢れる平家に見事リベンジ!以仁王の挙兵で主君の雪辱を果たした渡辺競のエピソード (4/6ページ)

Japaaan

「おぉ、競滝口か!頼もしや頼もしや……しかしその方、馬はいかがした?」

競は武士にとって脚とも言うべき馬もなく、徒歩でやって来たのでした。

「は。実はそれがしの愛馬が怪我をしてしまい、なかなか駆けつけられずに困っておりました……そこで不躾なお願いにはございますが、宗盛様の愛馬『南鐐(なんりょう。煖廷とも)』をお貸し頂けませんでしょうか。敵陣に斬り込んで参ります」

『平家物語絵巻』より、競が宗盛より名馬「南鐐」を借り受ける場面

南鐐(なんりょう)とは美しく精錬された純銀の別名で、きっと白銀のように美しい毛並みを持っていたのでしょう。

ちなみに作品によっては「何両」という漢字が当てられている事もありますが、こちらも「値段がつけられない=何両出しても買えないほどに素晴らしい馬」という意味になります。

競の申し出を受けて、日頃よりその武勇を知っていた宗盛はそれを快諾。さっそく南鐐を競に貸し与えると、競は颯爽と駆け出して行きました。

競はただ一騎で頼政の陣に駆け込むと、どっと歓声が上がりました……が、剣戟の響きは一切聞こえず、ただ喜びに沸き立っている様子。いったい、どうしたのでしょうか。

主君の怨みを倍返し!「……今は平宗盛入道」

「競が宗盛の馬を見事に盗み出したぞ!」

平素の虚言は恥ですが、戦場で敵を欺くは知略というもの……頼政の挙兵に遅刻したのも、宗盛の元に徒歩で駆けつけ、南鐐を借り受けた(騙し取った)のも、すべて競の策でした。

「奢れる平家に見事リベンジ!以仁王の挙兵で主君の雪辱を果たした渡辺競のエピソード」のページです。デイリーニュースオンラインは、源頼政源平盛衰記源仲綱渡辺競平宗盛カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る