何故にこけし?つまようじの端にあるミゾ、じつは「こけし」だった! (1/2ページ)
歯の間に詰まった食べかすを取る道具として用いられる「つまようじ」。英語では、“ Tooth pick ”と呼ばれ、世界中で使われています。その素材はたいていは木ですが、なかには合成樹脂や竹など木以外の素材の製品も見られます。
日本のつまようじは、古代インドを経て中国から伝えられたものですが、現在のつまようじの先端の反対側、お尻の部分に小さいミゾがいくつも施されています。
このミゾ、一体誰が何のためにつけ始めたものなのでしょうか。
このいくつもつけられたミゾ、実は「こけし」が施されたもので、装飾の一種なのです。なぜつまようじに装飾?しかも、なぜこけしなのでしょうか?
つまようじは、もともとノコギリで切断して生産されていました。ところが、このような作り方だと精度が悪く、切断面が必ずざらざらした状態になってしまい、ケバだってしまいました。
そこで今度はグラインダー(砥石)で切断するようになりましたが、そうするとケバ立たなくなったものの、摩擦で黒く焦げてしまうようになりました。そこで、この黒い焦げ目を逆手に取り、ごまかすために、オマケのみぞをつけて「こけし」に見立てて装飾したのがそのはじまりだったようです。
切断のついでにミゾをつけるので、特別なコストはかからず、しかも綺麗に仕上がるため業者としては、都合がよく、以後日本のつまようじにはこけしが装飾されるようになりました。