「子ども産んだほうがいいよ」がセクハラな理由 (5/6ページ)

マイナビウーマン

「下ネタで盛り上げる役」として接待に呼ばれ、おじさんたちの期待に応えねばと思っていたが、結果的にセクハラを容認・助長させ、後輩女子にも悪影響を与えたと思う。

「こいつは中身おっさんだから」と褒め言葉のように言う男性がいるが、それは「名誉男性」という意味である。

(※名誉男性/男社会で成功して、男性優位な価値観やミソジニー(女性蔑視)を内面化している女性)

男社会で生き残るには「姫」になってチヤホヤされるか、「おっさん」になって同化するかの二択を迫られがちだ。そうやって地位を得た女性は、下手するとクインビー(女王蜂)になってしまう。

(※クインビー症候群/男社会で成功した名誉男性的な女性が、ほかの女性に厳しくあたることを表す言葉)

彼女らは「私が若いときはもっと大変だった」「これぐらい耐えられなくてどうする」「そんなんじゃやっていけない」と部活のしごき的なマインドで生きている。

そのため、後輩からセクハラ相談されても「気にしすぎじゃない?」「笑顔でスルーすればいいのよ」「おじさんは手のひらで転がすのが一番」などと返して、困っている女子をさらに追いつめる。こうして被害者が声をあげられない空気ができていく。

「人間よ、もう止せ、こんな事は」と私は高村光太郎顔で言いたい。男社会で女が分断されるのは、もう終わりにしようぢゃないか。

女王蜂も男社会でぼろぼろに傷ついてきたのだろう。傷ついた自分を認めたくなくて「こんなの大したことじゃない」と言い聞かせているのかもしれない。

でも、理不尽に傷つけられても耐えなきゃいけない社会が間違っている。そんな社会を変えるために、過去の傷つきをシェアしていこう。

そして「あらゆるハラスメント、人の尊厳を傷つける行為を許さない」と女たちが連帯すれば、すべての人が生きやすい社会になるだろう。

■女子たちよ「空気読めない奴」になろう

元号が変わろうが、国の中身は変わらない。

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