危ない、逃げて!化学物質を放出し、仲間に危険を知らせる魚(カナダ研究) (1/2ページ)
Rankin1958 /CC BY-SA 3.0
群れで行動する生物たちは、様々な方法で仲間に合図を送る。
人間は言葉や仕草でコミュニケーションをとるが、それらを持たない生物は、ある種のシグナルを発することでコミュニケーションを可能とするのだ。
野生の魚は化学物質を放出して、仲間に危険が迫っていることを知らせることがあるそうだ。
この化学物質は「撹乱合図(disturbance cue)」と呼ばれるもので、捕食者などが接近したことを警告するシグナルである。
・化学物質を放出し仲間に危険を伝える魚
魚が化学物質を放出することは以前から知られていた。『Journal of Animal Ecology』に掲載された研究が初めて明らかにしたのは、その使い途である。
北米の湖に生息する コイ目のファットヘッドミノウを仲間の魚と一緒、見知らぬ魚と一緒、あるいは単独で水槽に入れて、捕食者による追跡をシミュレーションするという実験では、仲間からシグナルを受け取った魚には、いわゆる防衛・逃走反応が生じることがわかった。
たとえば、じっと身じろぎしなくなったり、さっと逃げ出したり、一ヶ所にぎゅっと集まったりといった行動で、これらは魚が捕食者から身を守ろうとするときに見られるものだ。
ところが、見知らぬ魚や単独の魚からの撹乱合図を受けても、特にそうした行動は見られなかった。