己龍、Zepp Tokyoで行った単独公演の中、7月にシングル『手纏ノ端無キガ如シ』と、新たな全国巡業「情緒纏綿」の開催を発表。千秋楽公演は、中野サンプラザ!! (3/5ページ)
猛々しくも和心を詰め込んだ『桜花爛漫』では、観客たちが手にしたタオルを振りまわし、フロアに無数の桜を咲かせていた。桜は華やかさの中へ儚さと狂気を秘めていると言われるが、まさに今宵の己龍の宴は、狂気と狂喜を重ね合わせた華やかさだ。
場内に満ちた熱気へ、さらに熱を注ぐように演奏した『叢雲』。天に高く手を翳し歌う眞弥。その手は、どんな想いをつかもうとしていたのか。『井底之蛙』に誘われ、首が螺子曲がる勢いで暴れ倒す様も圧巻だ。観客たちを奈落へ突き落とす重く激しい宴も己龍の魅力だが、終始、輝く世界の中、極彩色な音か飛び交う空間で眩しさに酔い狂うのも乙なもの。
壮麗で勇壮な演奏に想いを重ねなから、眞弥が声を振るように『漣』を歌いだした。それまでの熱狂が嘘のように、誰もが心に濡れた滴を零すバラードにジッと想いを傾けては、舞台上から零れる一つ一つの言葉をしっかり心の両手で掬い取っていた。
捩じれた音も印象深い『ユビキリ』の登場だ。とても温かさに満ちた歌詞を、何処か螺子の壊れた音に変え天の邪鬼に伝えてゆく様も、己龍の魅力。さぁ、己龍の奏でる交狂曲『徒然草』に合わせ、頭を振り乱し暴れまくれ。間奏では、光輝と武政が背中合わせで寄り添い雅な旋律を重ねあう様も見せていた。観客たちの突き上げる無数の拳がフロアで揺れる様は、とても華やかな光景だ。武政の意識と重なり合うように猟奇的なギターの旋律が響きだした。楽曲は、触れた人たちの意識を獣に変える『朱花艶閃』だ。舞台に跪き、頭を振り乱しギターを奏でる光輝。間奏では、武政が狂った感情を音に乗せて解き放つ。メンバーらの煽りへ、牙を剥き出し想いをぶつける観客たち。そこには何時もの、荒ぶる宴の様が描きだされていた。
「殺るか、-殺られるかだ、お前ら!!。我らに続け」。狂った野獣どもの行軍だ。己の本性をさらけだした化け物(観客)たちを、『百鬼夜行』が魂の解放区へと連れてゆく。ざんばらと髪を振り乱し、荒ぶる嬌声を上げながら、5人の歌や演奏に導かれ熱狂した姿のまま行軍する観客たち。豪快な音を次々と塗り重ね、会場中の人たちを淫らな恍惚へと導いた『遊郭』。