大人気コミック『ファイブ』シリーズ作者・ふるかわしおり先生「画業20周年記念独占インタビュー」後編 (2/9ページ)

日刊大衆


 中学1年生の時、初めて『別冊マーガレット』の編集部に原稿を持ち込みました。ただ、どうやって編集部のある神保町まで行ったのか、記憶が無いんですよね、子供のころすぎて。
 その初めての持ち込みの時に、「描き方を間違えてますよ」って注意されて。基準枠ではなくて、原稿用紙いっぱいにまで描ききらなければいけないことを、そのとき初めて知りました。持ち込んで実際に見てもらわなかったら、その指摘も頂けなかったので本当に持ち込んでよかったと思います。

「一番大変なのは、『続けること』」

――その時に描いた原稿を、友達に見せたことはあったんですか?

 思春期の頃なんで、マンガを描いているといったら奇異な目で見られることもあって……。でも、自分が目指しているものは否定したくなかったので、デビューしてから言おうと思っていました。
 マンガを描いているだけで満足できる人と、プロとしてデビューしなければ満足できない人といると思うんですが、私は後者だったので、とにかくデビューするためにはどうすればいいのか考えながら描いていました。
 中学校の3年間、夏休みなどを使って1年に1本ずつマンガを描いて、春休みに投稿して、デビューできなかったらまた1年間頑張って、ということを繰り返していました。

――そのあと高校生でデビューされて現在まで漫画家を続けられた中で、大変だったことは何ですか?

 創作の悩みも、精神的なツラさもたくさんありましたが、作品が産まれた瞬間にそういったことを一瞬で忘れてしまうんですよね。原稿を渡して「面白かったです」の一言をもらえた時に、この言葉が聞きたくて頑張っていたんだな、と思って。
 だからもう1回スタートできるんでしょうね。毎月の締め切り前はツラいんですけど、渡した瞬間にもう次の回のことを考えていますから。
 一番大変なのは、「続けること」だと思います。続けていかないと、良いことも悪いことも無いし、評価をされることもないし、カタチとして残してもいけないですから。

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