〈企業・経済深層レポート〉 町家がマンションに変貌 中国資本の進出で破壊される京都の街並み (1/2ページ)
中国系企業が京都の伝統的古民家「町家」を大量に購入していることが明らかとなった。
「町家」とは、京都に建てられた職住一体型で、ウナギの寝床のように細長い敷地を最大限に活かした建築物だ。その歴史は古く、江戸時代の中頃に原型ができあがったとされ、京都の伝統的な景観を形成している。
「昨年、中国出身の米国籍投資家が営む投資会社が、町家12軒をまるまる購入したとメディアで報道されました。同社は、町家の内装をリフォームして、民宿として利用するという。今後、中国系企業に町家が次々と買い占められ、ホテルやマンションが増加すると思われます。京都の景観が大きく棄損されるのではという懸念の声が出始めています」(不動産アナリスト)
同アナリストによれば、京都の町家を中心に中国人による不動産買い占めは、昨年1年で120軒にものぼったという。
一体、京都で何が起きているのか。
事の発端は、「町家」の空き家率の上昇だ。
「町家は京都の暑い夏にも対処する工夫がなされていますが、それでもマンションやアパートに比較すれば暑くて住みにくい。維持費もかかりますし、親から子供が受け継ぐ際には、相続税も発生します。そのため、子供世代は町家を離れ、マンションや新築一戸建てに移っているのです。結果、現在の空き家率は10%を超えつつあります」(不動産業界関係者)
そこに登場してきたのが冒頭の中国資本などの海外投資家たちだ。なぜ、彼らは京都の町家に目をつけたのか。不動産アナリストは、その理由をこう分析する。
「まず、単純に日本が好きだからですね。特に京都は、中国と比べて、歴史的なものがきれいに守られているので、中国人にとっては憧れであり、特別な場所なんですよ」
中国の公的調査では、日本は中国人主要不動産投資国ランキングの4位にランクインされている。JETRO(日本貿易振興機構)が行っている中国人意識調査でも、“今後行きたい国・地域”として、日本は’17年に引き続き’18年も首位だった。
また、中国人にとって京都は、お買い得な「不動産投資先」としての面もあるという。
「香港の平均住宅価格は世界一高く、ついで上海が世界3位、北京も高騰しています。