中世のトイレって・・・イギリスで発見された12世紀のトイレを詳しく分析したところ、利用者が特定できた! (1/4ページ)
今や我々の生活に切っても切り離せないトイレ。その形態は古代から現在に至るまでいろいろな仕様で変遷を遂げてきたわけだが、1980年代にイギリスで見つかったトイレの遺物が話題になっている。
12世紀半ばのものとみられるその標本は、長い板に3つの穴が開いている共用便座とみられたものの、資金不足で分析ができないまま長らく保管されていた。
だが熱意ある専門家がおよそ900年の歴史をたどり、その便座を利用したらしき複数の人物を特定したという。
・1980年代の発掘調査で見つかっていた木の便座
この「便座」は、1980年代にロンドンで行われた大規模な発掘調査の際、テムズ川につながる地下河川のそばで見つかった。
12世紀半ばに職人がナラの木で作ったとみられるこの板は、あちこち割れて失われた部分があるものの、もともとは長い板で人のお尻を乗せたとされる穴が3つ開いていたという。
A 12th Century communal, triple toilet seat, found in London, is going on display in May at the Museum of London Docklands pic.twitter.com/xV0VPFmmKC
— Sherna Noah (@showbizsherna) 2019年2月13日
だが、残念ながら途中で研究費が尽きてしまい、それ以上の詳しい分析が叶わなかった。
そのため驚異的に状態が良い極めて貴重な標本だったにもかかわらず、公表も展示もされないままずっと保管されていたという。