見城徹がヤバい:ロマン優光連載135 (2/7ページ)

ブッチNEWS

だけど、無関係の安倍さんの名前を勝手に引っ張り出してくるのは、安倍さんも迷惑なのでは。なんか安倍さんに謝った方がいいような気がしちゃいますよね。

弱そうな相手には威圧的で、強そうな相手には媚びる

 この件だけでも充分熱いのですが、さらに熱い出来事が起こります。発端は、幻冬舎から出されている百田さんの『日本国紀』のWikipediaコピペ問題及びそれへの対処に対して批判を繰り返していたことを理由に営業部から圧力がかかり、同社から文庫化が予定されていた『ヒッキーヒッキーシェイク』の刊行が中止になったという作家の津原泰水さんのツイート。このツイートが広がるにつれ、作家の花村萬月さんや小野美由紀さんからも幻冬舎や見城さんに対する批判のツイートが出てきました。
 それに対して見城さんは、特定の名前を出すことなく、嘘ついてたら訴えるという趣旨の恫喝ともとれるツイートをしたわけですが、津原さんにしろ、花村さんにしろ反骨精神には定評のある人であり、火に油を注ぐ感じに。津原さんに対しては、文庫化の話がなくなったのは津原さんからの申し入れであると津原さんが虚偽を申し立てているという内容の発言をした上で、さらには津原さんの幻冬舎から出した本の実売数を公表する暴挙に打ってでたわけです。本題とは関係ないところで売れない作家と侮辱したととれる行為であり、文化事業であるということで再販制度の恩恵にあずかっている出版社の社長が、作家を侮辱するということは根底から自らを否定する行為でもあります。また、気に食わない取引先の仕事上で知り得た外部に漏らしてはいけない情報をばらまいて相手を誹謗するという行為が、いかに商業モラルに反する行為か。案の定、高橋源一郎さんをはじめ様々な作家や出版人から批判が集まり、現在はツイートを削除されています。どちらが言っていることが事実なのか現時点では第三者にはわかりませんが、関係ないことを持ち出して相手を侮辱するようなことをしている方が悪く見えますよね、普通。
 なぜ、実売数を公表するということが出版人として許されない行為なのか。出版業界に関係のない人にはわかりにくいことだと思いますが、それについては色んな方がわかりやすく説明する原稿を発表されるであろうし、私などより上手に説明してくださる人が多々いらっしゃると思うので、これ以上は触れません。

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