東京都府中市矢崎の住宅地の片隅にある「三千人塚」を調べてみた (3/4ページ)
そもそも「死」とは、人間にとって避けられない到達点ではあり、なおかつ、一体どうなるのかがわからないものだ。だからこそ、「好奇心」「学生ノリ」ばかりではなく、「自分」のゆくえを、過去の死者の到達点や行き着く先の「シンボル」となっている「場所」を通して、見極めたいという気持ちが、心のどこかにあるのではないか。
■三千人塚は今も地域の方々の手で手厚く供養されている
三千人塚の板碑は、古色蒼然とした青い石にしか見えないが、壊されることなく、わざわざ雨よけや、板碑の前に、左右に花を生ける入れ物や、水をお供えする水鉢まで設けられ、きれいに掃除されている。こうしたことから、この塚そのものが、地域の人々に丁寧に守られてきたことを示している。三千人塚に限らず、地域に古くから残されてきた塚の前でそっと手を合わせ、「自分もいつか、あなた方のそばに行く」と祈る機会を持つことで、今までの自分、今ある自分、そしてこれからの自分を見つめ直すことができるのではないだろうか。