「ネコの気持ち」はどこまでわかる?-麻布大学・高木博士の研究 (3/9ページ)

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小さいころは、親戚のイヌと触れ合う機会がよくあったので、イヌは頭の中でどんなふうに考えているんだろう?と想像を巡らせたりしていました。親に「イヌはわんわんと頭の中で考えているの?」と聞いてみましたが、「どうなんだろうね」といった答えしか返ってきませんでしたけれども。

――人間は言葉で思考を巡らせますから、イヌの場合はたしかに「わんわん」という鳴き声かもしれませんね。

高木博士 イヌはヒトのような言語を恐らく持っていないので、「わんわん」で考えることはないと思うのですが、子供のころから動物の心理に興味があったのです。
そんなことはしばらく忘れていたのですが、同志社大学在学中に京都大学の藤田和生先生の講義に出会って、「幼いころの疑問を科学的に解明することができるんだ!」と気付き、感銘を受けました。それで動物の心理について研究しようと思い立ちましたので、きっかけは藤田先生の講義ということになります。

――それで京都大学大学院の藤田教授の研究室に進学されたのですね。

高木博士 はい。親から進学は止められましたが、どうしても入りたかったので。

――藤田教授の研究室では動物の心理について研究をされていますね※1。京都大学は、霊長類の分野で世界トップクラスの研究を行っていることで知られていますが。

高木博士 藤田先生も元々は霊長類研究所の出身ですが、現在は文学研究科で従来実験動物として用いられてきた鳥類やげっ歯類、さらにはイヌやネコなどの、人間と一緒に暮らす動物の心の働きについての研究も行っています。

――藤田研究室で高木先生はネコの研究を行われたわけですが、ネコの心理についての研究はポピュラーなのでしょうか?

高木博士 コンパニオンアニマルでいえば、やはりイヌの研究のほうが進んでいます。

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