ストーンヘンジは重い石を持ち運ぶためラード(豚の脂)を利用して建てられたという新説が登場(英研究) (1/3ページ)
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イギリスに存在する環円陣状に並んだ直立巨石「ストーンヘンジ」は未だなお、多くの謎を残したままだ。紀元前2500年から紀元前2000年に作られたと考えられているが、誰が、いったい何のために作ったのか?そんな大昔にどのようにこれらの巨石を持ち運んだのか?
現代の技術が、少しずつその謎に迫りつつある。
最近発表された研究によると、ストーンヘンジのあの巨大な石は、ブタの脂であるラードを荷ぞりのワックス代わりに使って、所定の位置まで運んだ可能性があるという。
これは、イギリス・ニューカッスル大学の考古学者たちによる新たな分析によって導き出された仮説だ。
・陶器のかけらから見つかった動物の脂の残りカス
ストーンヘンジ近くにあるダーリントン・ウォールズで見つかった陶器のかけらに動物の脂の残留物がついていた。
これは、古代の巨石建造物をつくるのにイギリス中から集められた多くの人々が食べていたものと関係があると、長いことみなされてきた。
しかし、ニューカッスル大の考古学者たちによる新たな分析から、陶器のかけらは、食事に使う皿のようなものではなく、バケツのような形をした大きなものの破片だったことがわかった。つまり、これは獣脂を集めてとっておくために使われた容器ではないかというのだ。
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同大の景観考古学の上級講師、リサ=マリー・シリトー博士は言う。