情報セキュリティの専門家が指摘する「ビットコインの消滅」と「新たな暗号貨幣・クリプトキャッシュの登場」 (2/4ページ)

新刊JP

●外部攻撃
(1)ウォレットや預け先からプライベートキー(秘密鍵)を盗まれる
(2)中間者攻撃により取引内容を改ざんされる

●内部崩壊
(3)データ量が増えすぎP2Pの共有が困難
(4)莫大な電気料、通信料が必要
(5)51%攻撃が成功している

●運用問題
(6)参加者の意見の相違から容易にハードフォークが起こる
(7)「空マイニング」が行われる
(8)報酬の低下で「マイナー」が減少する

それぞれの詳細な説明は本書をぜひ読んでほしいのだが、その致命的な点の一つが「(5)51%攻撃の成功」であるという。
著者は「ナカモトサトシの原論文においてブロックチェーンが適正に稼働する前提条件とされる『良心的なノードがCPUパワーの過半数をコントロールすること』という条件が崩れた」とした上で、マイニングの計算能力が過半数の悪意のあるグループにより支配され、取引における二重支払いや特定の取引の承認妨害などの攻撃を行えてしまう「51%攻撃」が、2019年1月に「イーサリウムクラシック」において事実上起きていることが報告されていると指摘する。

■ブロックチェーンに使われている「公開鍵暗号方式」はセキュリティに問題が

また、「取引や記録に用いられているセキュリティが脆弱」であると指摘し、ブロックチェーンに使われる「公開鍵暗号方式」では中間者攻撃(MITMA)を防ぐことができないと述べる。中間者攻撃とは当事者間の通信に攻撃者が何らかの方法で入り込み、攻撃者が当事者間の通信を知らない間に媒介し、情報を盗み出すというものだ。

実は「公開鍵暗号方式」は仮想通貨だけでなく、インターネットバンキングやクレジットカードの決済など広く世間で用いられている技術である。
確かに現金を使わないキャッシュレス決済は私たちの生活を楽にするものだが、セキュリティ上、大きな問題を抱えていると言わざるを得ないだろう。

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