伝説の美しき遊女・地獄太夫。人々に愛された地獄太夫と一休禅師が与えた影響[中編] (1/4ページ)
前回の前編はこちらから
伝説の美しき遊女・地獄太夫。人々に愛された地獄太夫と一休禅師が与えた影響[前編] 門松は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし月岡芳年 新撰東錦絵 “一休地獄太夫之話” 都立中央図書館特別文庫室所蔵
この絵に描かれた地獄太夫は、白無垢に地獄変相の打ち掛けを羽織っています。遊郭には紋日という、ざっくばらんに言うと料金が2倍になる日があり、その紋日には元旦から松の内も含まれています。そのような日に遊女達は白無垢を着たそうで、そのことから正月を描いていると思われます。背後に描かれているのは門松でしょう。
さて、左にいるのは一休禅師です。竹の先にしゃれこうべを載せて、とても楽しそうです。地獄太夫は穏やかな微笑みを浮かべて、一休禅師をみつめています。