いったいなぜ?無数の人骨が発見された骨の湖「ループクンド湖」新たなるDNA調査で更なる謎が深まる(インド) (4/4ページ)

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 彼女は、インド亜大陸には、紀元前180年頃から200年ほど、古代ギリシャ人の王国が存在したことを指摘する。「そこに知られていなかった地中海ヨーロッパ人がいたとしても、それほどの大発見ではありません」とのことだ。

 また標本が最近のものになるほど、放射性炭素年代測定は不正確なものになるので注意が必要だとも話す。

 そのため、1800年代初頭の人骨の中に地中海地域の遺伝子を持つのものがあったという結果は、完全に正確ではない可能性もある。

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Schwiki/wikimedia commons

・なぜそこで命を落としたのか?根本的な謎は残されたまま

くわえて、ループクンド湖の人骨の一部に少々珍しいものが含まれていたからといって、根本的な謎までが揺らぐわけではない。

 つまり、人里離れた山中で数百人もの人たちがどのようにして命を落としたのか? という謎だ。

 ライヒ氏もムシュリフ=トリパティ氏も、遺骨は湖まで運ばれてきたものではないという点については自信を持っている。

 一団はただ単に遭難して、湖で悪天候に見舞われ立ち往生した、というのがムシュリフ=トリパティ氏の考えだ。またライヒ氏は、周辺に散らばっていた遺骨が地滑りのせいで少しずつ湖に落ちていったという線もあるだろうと指摘する。

 だが、モリソン氏はそうした見解を完全には受け入れていない。「骨はだんだんと溜まったのではと睨んでいます。地元の住人が湖に置いていったということです。人骨がたくさん見つかったら、墓場だと思うのが普通でしょう。」

References:discovermagazine / theatlanticなど/ written by hiroching / edited by parumo
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