インターネットは新たなステージへ 「お金の未来」と暗号技術の最先端 (3/6ページ)
もう一つの「ウォレット発行型」は現在開発中ですが、ユーザーがスマホで専用アプリを立ち上げ、クリプトキャッシュによる支払いや決済を行うことを想定しています。本書では「シックスペイ」という仕組みのイメージ図を掲載しているのでぜひ目を通してほしいですね。 ――この「クリプトキャッシュ」には誰もが参入できるものになるのでしょうか。仮想通貨は誰もが参入できるという敷居の低さが広がりの大きな鍵となりました。
中村:確かに敷居の低さはありますが、仮想通貨における大きな問題の一つはマネーロンダリングに使われているという負の側面です。そうなると著しく信頼は落ちていきますよね。
だから、クリプトキャッシュについては誰でも参入可能ですが、高い倫理観、高い基準を求めるようにしています。もともとは法定通貨のために考えられた技術であり、それはデヴィッド・チャウム博士の時代から受け継ぐ思想です。
■インターネットの第二ステージはもうすぐやってくる ――本書では「仮想通貨を救済する」という旨も述べられていますが、なぜこれまで触れようとしなかった仮想通貨を救済しようと考えたのですか?中村:仮想通貨の中には投機ではない、社会的に意味のある目的をもって発行されているものもあります。そうした通貨については救済をしないといけないと考えたからです。また新しい時代を作る可能性を感じる仮想通貨も存在します。もちろん全てに今述べたように高い基準を課すようにします。
――仮想通貨とは全く別の文脈からこの「クリプトキャッシュ」は登場します。ただ、「新しい通貨(お金)」という話で言うと、仮想通貨やビットコインの文脈の直線上で捉えてしまう恐れがあると思います。中村:おっしゃる通り、この研究・開発は「サトシ・ナカモト論文」登場の遥か以前から行われてきたもので、仮想通貨の文脈の直線上にあるものではありません。そこはこのインタビューを読んでいる方、そしてこれから本を読む方にぜひ前提として頭に入れておいていただきたいです。