かつての金星は温暖な気候と水があり、生命が居住できる環境だった可能性が示唆される(米研究) (2/4ページ)

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 それどころか今から7億~7億5000万年前に大量の二酸化炭素が放出されたりしなければ、現在でもそうした温暖な気候が保たれていたかもしれないのだそうだ。

 シミュレーションで採用された5つのシナリオのうち3つは、現在の金星の地形を前提に、平均310mの深い海、平均10mの浅い海、少量の水が土壌に閉じ込められているという状況を想定した。

 また比較のために、地球の地形に310mの海が存在する状況と、158mの海によって完全に覆われている状況も採用された。

 そのうえで、一生を通して暑くなる太陽の太陽放射や変化する大気の成分を考慮に入れるために、三次元大循環モデルで42億年前・7億1500万年前・現在の各時点の環境条件をシミュレートした。

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image credit:Pixabay

・太陽系に地球そっくりな惑星がもう一つ存在した可能性

 多くの研究者が金星の位置は太陽が持つハビタブルゾーン(生命居住可能領域)の内側の境界を超えており、液体の水を保持するには太陽に近すぎると考えているが、今回の研究によれば必ずしもそうではないようだ。

 ウェイ博士は、

現在の金星は地球の2倍もの太陽放射を浴びている。それでもどのシナリオでも、液体の水が存在できるような表面温度を維持できることがわかった

と語る。

 42億年前の金星が誕生して間もなくの頃、急速な冷却期が終わるとその大気は主に二酸化炭素によって構成されるようになった。
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