家畜研究所の火災で牛の精液が大量放出。前代未聞の火災現場に(オーストラリア) (3/4ページ)

カラパイア



・貴重な牛の精液が台無しになり、農家は大打撃

 ヤラム家畜研究所では、過去20年にわたり近隣地域の農家が飼育している乳牛や肉牛への人工授精だけでなく、繁殖アドバイスや群れの検査、子牛の除角など様々なサービスを提供してきた。

lab-2352645_640_e
Herney/pixabay

 今回、火災でおよそ100本もの極低温シリンダーが破壊され、良質な雄牛の貴重な精液が台無しになってしまったことは、多くの農家に大打撃を与えることになる。

 家畜研究所の役員で副議長を務めるアーロン・トーマス氏は次のように語っている。

実際のシリンダーは1本あたり500豪ドル(約36000円)~1000豪ドル(約73000円)ですが、中の牛の精液はそれぞれ価格が異なります。

ちょうど人工授精シーズンに入っていたため、建物内には地元の農家が所有していたタンクがあり、大量の精液が貯蔵されていました。その分だけでもそれぞれ5豪ドル(約360円)~95豪ドル(約7000円)の価値があったので、シリンダーの精液と併せると被害額は莫大です。


cows-203460_640_e
Pixel-Sepp/pixabay

牛の精液だけではなく、研究のための機器も火事で失われました。特にヤラム地区は過去12か月にわたって干ばつを経験したので、この被害は甚大です。特に農家にとっては、かなり大きな打撃となるでしょう。

 火災後、家畜研究所では役員会や経営陣、スタッフらを集め、今後の対策会議が行われるということだ。
「家畜研究所の火災で牛の精液が大量放出。前代未聞の火災現場に(オーストラリア)」のページです。デイリーニュースオンラインは、社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る