井筒親方死去 貴乃花の怨念 部屋後継者を巡る「骨肉の争い」 (1/3ページ)

週刊実話

井筒親方死去 貴乃花の怨念 部屋後継者を巡る「骨肉の争い」

 あな、恐ろし、元貴乃花親方の怨念、どこまで――。

 昭和の土俵を沸かせた個性派力士で、もろ差しになる上手さは天下一品だった井筒3兄弟の次男で元関脇逆鉾の井筒親方(本名・福薗好昭)が秋場所9日目の9月16日の午後に亡くなった。58歳だった。死因はすい臓がんと見られているが、気になるのはその後継者争いだ。複雑な過去もからんで、先の見えない様相を呈している。

 井筒親方は、まさに急逝だった。関係者によると、7月の名古屋場所は連日、会場のドルフィンズアリーナに顔を見せていたが、場所後に体調不良を訴えて病院で精密検査を受けたところ、持病の糖尿病の悪化に加え、すい臓がんが発見されたという。

 その後、井筒親方は、8月下旬から東京都内の病院に入院して専門治療を開始。しかし、がんは肝臓にも転移するなど、すでに手の施しようのない状態だったようで、わずか半月あまりで帰らぬ人となった。まさに、あれよあれよという間の、慌ただしい旅立ちだった。

 長兄の好政さん(元十両鶴嶺山)と一緒に臨終に立ち会ったという末弟の錣山親方(56、元関脇寺尾)は、その模様を次のように語っている。

「(息を引き取った時の)一番上の兄貴と私の気持ちは『よく頑張ったな』ということです。井筒はよく(病魔と)闘いましたよ。1個違いの兄なんで、物心ついた頃からケンカばかりしていた。でも、やっぱり兄弟なんだよね。兄弟3人の自慢はおやじ(元関脇鶴ケ嶺)とおふくろの息子に生まれたこと。井筒は最初にその両親の元に戻ったんかな。そう思うと、気持ちも少し楽になる。相撲は天才だなと。尊敬していた」

 力士は師匠がいなければ土俵に上がれない。つまり、師匠が亡くなったら、ただちに次の新しい師匠を決めなければならないという非情なルールになっている。

 井筒親方には3人の弟子と1人の床山がおり、部屋頭が横綱鶴竜だ。ただ、今回は場所中ということもあり、相撲協会は9月17日に緊急理事会を開き、鶴竜ら井筒部屋の力士たちは同じ時津風一門の鏡山部屋預かりとし、場所後に今後の処遇を決めることにした。

 後継者は誰になるのか。井筒部屋は断続しているが、かつて3代にわたる横綱西ノ海を生んだ名門だ。

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