死を招く健康診断「体に悪い検査・良い検査」 (4/4ページ)

日刊大衆

喫煙、糖尿病、高血圧、ストレスといった要因も影響するのが普通です」(岡田氏)

 ちなみに、LDLが増えると動脈硬化の原因となる一方、HDLのほうは、逆に動脈硬化を防ぐ働きがある。仮に、トータルのコレステロール値が高めだったとしても、LDLが低く、HDLが高ければ、危険性は薄い。要は、両者のバランス次第なのだ。

■がん検診はやったほうがいい

 さて、次にオススメするのは「尿中微量アルブミン検査」。これは、尿を採取して調べる検査で、腎臓の状態を確認できるというもの。健診にある「尿タンパク」の検査と同じように思えるが、その精度は大きく違う。医療ジャーナリスの牧潤二氏は、こう解説する。「アルブミンはタンパク尿の主成分。糖尿病や高血圧による腎障害の極めて初期に、微量のアルブミンが尿中に排出されるんですが、それを検出する検査です」

 すでに、腎臓にはっきりとした疾患がある状態なら、健診の尿タンパク検査でも検出はできる。しかし、「尿中微量アルブミン検査」のほうは、“微量”でも検出できるのがポイント。つまり、早期発見が可能となるのだ。健診での項目にはないが、別途受ける価値のある検査だろう。

 もう一つ、牧氏が勧めるのは、がん検診。その中でも、胃がん、肺がんと並んで患者数が多い「3大がん」の一つ、大腸がんを発見するための「便潜血検査」だ。

「コストが高いため、会社の健診にがん検査はまず含まれていません。裏を返せば、それは極めて有効ながん検査がまだないということでもあります。その点、厚労省が推奨できると唯一断言しているのが便潜血検査。便を取って、大腸がんによる出血の有無を調べるもので、副作用もありません」(牧氏)

 健診で必ずあるとは限らないが、この検査も別途受けることは可能だ。

 いい検査をしっかり受けて、健康をモノにしよう!

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