Wikipediaは「信じる」ためのものではない 今必要な情報読解力とは (1/2ページ)

新刊JP

『大人の読解力を鍛える』(幻冬舎刊)
『大人の読解力を鍛える』(幻冬舎刊)

気になる有名人のことを調べたり、何かわからない物事を調べるとき、とりあえずウィキペディアを見たり、ネット検索をするのが当たり前になった。

ネットでどんなことでも調べられ、便利にはなったものの、情報があふれすぎてどの情報が正しいかの判断は、それぞれ個人に委ねられる。便利になった反面、まちがった情報を掴んでしまったり、情報操作に心理を誘導されやすくなったともいえる。こういう時代に必要となるのは、メディア、あるいは情報そのものに惑わされない読解力だ。

■ウィキペディアは「信じる」ために見るものではない

『大人の読解力を鍛える』(齋藤孝著、幻冬舎刊)では、明治大学文学部教授の齋藤孝氏が、具体的なテキストを挙げながら、コミュニケーション全般のスキル向上を目指し、言葉の集合体としての情報を読み解く力を解説する。

「メディア・リテラシー」という言葉が一般的になったのは、やはりインターネットの登場以降だろう。「リテラシー」とは本来、「読み書きする能力、識字能力」の意味。そこから派生した「メディア・リテラシー」とは、テレビ、新聞、インターネットなどのあらゆるメディアの情報をしっかりと読み解き、真偽を確かめる能力、つまりメディアの情報読解力のことを意味する。

とくにインターネット情報は膨大で、正しい情報も悪意のあるウソ情報も、何もかも同じ土俵に上げられている。この中から正しい情報を完璧につかむのは、たぶん我々が思っているよりもずっと難しい。

齋藤氏によると、この情報読解能力を用いてメディア情報を読み解くには、重要な2つのプロセスがある。

1.まず疑うこと
情報を鵜呑みにしないこと。違和感を察知する「違和感センサー」を研ぎ澄ませて、少しでも引っかかりを覚えた情報に対しては、まず疑いの念をもって向き合い、そのまま信用しない。

2.裏をとること
不確かで疑わしい情報かどうかの真偽を見極めるには、その情報を多角的かつ徹底的に調べること。ネットで検索をかけて徹底的に調べるのだ。

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