自分を正しく評価できず人を騙していると思い込んでしまう「インポスター症候群」その緩和に必要なのは親しい人以外の感情的なサポート(米研究) (2/4ページ)

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どうして私はここに入れたのかしら?みんなは私を受け入れてくれた?自分はきっと間違って紛れ込んだに違いないわ。
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・同じクラスの仲間から感情的なサポートを受けると症状が悪化

 そうしたネガティブな気持ちを抱くようになってしまっても、外部の人間から感情的なサポートを受けると緩和されることがわかった。

 実験では、15人中10人で自分が詐欺師であるという感覚が和らいだ。

 一方、同じクラスの仲間からサポートを受けた場合はまったく別の結果になった。14人中12人が、自分が詐欺師であるという感覚が消えないばかりかそれがいっそう悪化してしまったのだ。

 学生のコメントの中には「穴があったら入りたい」や「トイレで吐きたい」という激しい自己嫌悪を表すものもあった。

 この研究が示唆しているのは、従来言われていたようにインポスター症候群の原因が性格などの個人に起因するものではなく、個人が置かれた状況に起因する心理学的な現象であるということだ。

 そして、このことは200名の学生を対象に同じことを行った別の実験でも確認することができた。こちらの実験ではインポスター症候群が学生の成績とはほとんど関係がないこともわかっている。

 「我々の発見によれば、個人の能力や成績よりも、社会関連要因のほうが詐欺師感覚に強く影響した」と論文で述べられている。

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