映画の3D作品をきれいに快適に観るには? 「視覚機能」の専門家に聞いてみた! (3/4ページ)

学生の窓口

疲れにくさでいえば「液晶シャッター方式」もいいですね。左右のレンズを高速で開閉させ、左右それぞれの目で異なる3D映像を見せるもので、映像の左右差を感じにくい方式です。

――やはり左右差があると見づらかったり、疲れやすかったりするのでしょうか?

半田教授 私たちは右目と左目で見た映像(情報)を頭の中で一つにしていますが、それぞれの情報が違いすぎると一つにするのが難しくなります。

例えば、昔の3D用のメガネはレンズが赤色と青色になっている「アナグリフ式」というものでしたが、このように左右で色が違うなど差が大きいと疲れてしまうのです。
特に隠れ斜視の場合は、右目で見る映像と左目で見る映像の差が大きいほど見るのに力を必要とします。ですから、円偏光フィルター方式や液晶シャッター方式など、左右差の少ない上映方式を選ぶといいでしょう。

スクリーンから離れることが重要

――円偏光フィルター方式や液晶シャッター方式でもどうしても見づらい、疲れてしまうという人もいますか?

半田教授 います。よく「利き目」といわれますが、私たちの目は右目と左目で受け取る情報の量に差があり、この度合いも人によって違います。映画館やテレビで流れる映像は、多くの人が普通に見られるであろう「中央値」の映像なので、左右差の少ない映像でもうまくマッチできない人が出てきます。

――個々の目の特徴や個性に適した3Dメガネにしないと対応できなそうですね。

半田教授 理想はそうですが、なかなか難しいですね。

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