「歩きスマホは、目にも悪影響!」 眼科医が教える視力低下のメカニズムとは (2/5ページ)

新刊JP

人間は目から近いものを見ているとき、すごく目の筋肉を使っています。でも、現代は遠くよりも手元を見ている時間の方が長いじゃないですか。筋肉は疲れっぱなしです。そこでどうなるかというと、目の玉が大きくなったり、伸びるんです。そうすれば筋肉を使わなくても奥にある網膜にピントが合いやすくなります。一方で、逆に遠いものは見にくくなる。

つまり、人間にとって近くのものを見るという行為は、かなり負担をかけることでした。ところが、現代は遠くを見るよりも近くを見ることが圧倒的に多くなった。そうした環境に適応した結果が近視であると考えたほうが分かりやすいかもしれませんね。

――このガボールパッチを使ったトレーニング、つまり「ガボール・アイ」は眼球の中で起きているピントのズレを補正してくれるものなのでしょうか。

平松:そうではありません。これは目の玉で起きていることではなく、脳に対して働きかけるというものです。

物は目で見て認識していると思っている人も多いと思いますが、聴覚、嗅覚を含めた五感は結局脳で認識します。だから、脳の処理能力が低下していれば、目の機能はしっかりしていても視力は落ちてしまうんですね。

私たちは物を見ると、ぱっちりとピントが合っているように感じます。でも、実際の網膜に写った像は多少上下にブレていたりするんですよ。そのブレた画像を脳がオートで補正し、ピントが合っているように認識できるようにしているんです。

――カメラのオートフォーカス機能のような働きを脳がしている。ということは、網膜に写っている風景は私たちが認識している風景とは少し違うことですか?

平松:実際はブレているという点では、そういうことになりますね。また、人間の目には「盲点」という見えない部分があるのですが、普通は全て見えているように感じますよね。それは脳が盲点の部分を補正しているからです。

――「スマホ老眼」が問題になっていますが、これも脳との関連性があるのでしょうか。

平松:そうですね。

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