「歩きスマホは、目にも悪影響!」 眼科医が教える視力低下のメカニズムとは (4/5ページ)
その結果、だいたい8割の方には視力に良い影響があることが分かりました。
なので、患者さんにも勧めたりしていたのですが、ある程度長期的に続けることが大切なので、いろんなパターンのガボールパッチがあったほうがいいと考えていました。ちょうどそこに、出版元のSBクリエイティブさんから本のお話をいただいたということです。
――本書をつくるうえで気を付けたことはありますか?平松:同じような絵柄が続くので、カラフルにしたり、写真を入れたりといった工夫を取り入れて、面白い本にするのではどうですか?と出版元から言われました。ただ、実はカラフルだから効果が上がるというエビデンスはないんです。実際にエビデンスがあるのは、白または灰色の背景で白黒のパッチ(縞模様)のものだけです。
それは、「効果がない」というわけではなくて、「誰も実証したことがないから効果があるかどうか分からない」ということです。私はよく分かっていないことを本にはしたくなかったので、売れないかもしれないけれど、カラフルにはせず、ページの上の部分に色を入れていいとだけ言いました。

平松:そうです。これは他の健康本でもよくあることで、「確かに理論的には効果がある可能性もあるけれど、エビデンスがない」ということも多いです。
例えば、自律神経を整えて、目の緊張がほぐれた結果、視力が改善されるかもしれない。それで実際に5人から6人くらいに試してもらったところ、「良くなりました」という声があがるけれど、研究の場合たいてい被験者は「良くなった」というんです。なぜだか分かりますか?
――えっと、プラシーボ効果でしょうか?平松:その通り、プラシーボ効果です。偽の薬を、薬と思い込んで飲むと何らかの改善が見られることが多い現象ですね。