年金って本当にもらえるの? 経済学者に聞いてみた #もやもや解決ゼミ (2/4ページ)
日本の場合「修正積み立て方式」といいますが、若い世代が払った保険料をお年寄りの世代に回すという形になっています。
例えていえば、みんなから集めたお金で「アパート」を建てておけば大丈夫といった考え方です。しかし、少子高齢化が進行していく中で「積み立て・運用」の考え方が崩れます。
それはなぜかというと、お金が足りなくなってしまったのです。そのため、なし崩し的に若い世代の払う保険料が、お年寄りの世代に支給されるという、現在の仕組みになってしまいました。
今から「積み立て方式」にすればという人もいますが、「仕送りをしながら、老後のためのアパートも建てなければならない」ので、現実的には難しいと思われます。
年金は、若い人からお年寄りに分配するという仕組みなので、支給額を下げていけば仕組み自体が破綻することはないわけです。
この下げる仕組みが「マクロ経済スライド」というものです。ただ、これによって仕組みは維持されますが、「その支給額で暮らせるか?」という問題は残ります。
今の若い世代はちゃんと年金をもらえるの?国が定めた制度ですので、もらえなくなるということは考えにくいです。もらえる? もらえない? と聞かれたら、それは「もらえる」でしょう。もちろん、もらうためにはきちんと保険料を支払い続けないといけません。
また、破綻して暴動が起きたら政府も困りますから、制度変更があったとしても、保険料を支払い続けた人が得をするような仕組みにするはずです。
ただ、前記のとおり「支給額がいくらになるか?」「その支給額で暮らせるか?」はわかりません。