メディアも煽る「ニセ医学」に騙されるな(1)「デトックス」は要注意ワード (2/2ページ)
それが現実なんです」
さらに健康が気になる読者世代に限らず、サウナ愛好者などもよく使う「デトックス」という言葉も、「健康情報」として扱われている場合には注意が必要なワードと言える。
「『ニセ医学』のベースとして、よく使われるフレーズが『合成添加物など自然でないものを食べ続けていると、しだいに体に毒がたまる。だから、それを解毒させなければならない』というもの。で、デトックスすると腸の壁にこびりついた『宿便』が落ち、数キロ体重が減る、とされています。しかし、医学的にいうと腸の壁は新陳代謝で剥がれ落ちるため、壁に便がたまることはない。つまり、デトックスのために断食した結果、驚くような宿便が出た! というのは単に腸の細胞や胆汁が剥がれ落ちただけのこと。だから、断食などしなくても、ふだんの便に混ざって出されているというわけです」
まさに、誤解を招くお手軽な「健康商法」が蔓延しているのが今の日本なのだ。