史上初のキメラ、サルの細胞を宿した2匹のブタが誕生。その1週間後に死亡 (1/3ページ)
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究極のキメラ実験が行われていたようだ。中国で2匹の子ブタが誕生した。その子たちは見た目は普通の子ブタだが、その体内にはカニクイザルの細胞が混ざっていたという。史上初のブタとサルのハイブリッドである。
中国、幹細胞与生殖生物学国家重点研究室のハイ・タン氏は、「長期的ブタ・サルキメラの初の報告です」と話す。
この研究が最終目標としているのは、動物の体内で移植用の人間の臓器を育てることだ。しかし、今回の結果を見るかぎり、その実現までにはまだまだ解決すべきことがたくさんあるようだ。
・キメラが確認できたのは10匹のうち2匹の子ブタ
ハイ氏らはまず、緑色蛍光タンパク質(GFP)を作り出すように遺伝子を改変したカニクイザルの細胞を培養した。こうすることで、ブタに組み込まれたサル細胞を追跡できるようになる。
次いで、この細胞から幹細胞を抽出し、それを受精から5日後のブタ胚に注入した。
『Protein & Cell』(11月28日付)に掲載された研究によれば、こうして作られた4000以上の胚がブタのメスに移植され、その結果、子ブタが10匹生まれた。キメラであることが確認されたのは、そのうちの2匹だ。