トルコの冬の温かい飲み物「サレップ」と伸び~る「トルコアイス」の意外な関係とは? (1/2ページ)

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トルコの冬の温かい飲み物「サレップ」と伸び~る「トルコアイス」の意外な関係とは?

肌寒い季節になるとトルコの路面の屋台で売り出されたり、カフェでも好んで飲まれるようになる冬の定番の飲み物、サレップ(salep)。ほんのりとした甘みとシナモンの爽やかな香り、独特のとろみが特徴的なサレップは、冬のトルコでは欠かすことができない飲み物の一つです。

サレップとは、実は飲み物の名前ではなく、山岳部で自生するラン科の植物の塊茎からつくられる粉のことで、トルコでサレップと呼ばれている飲み物は、この粉と牛乳または水、砂糖を混ぜて作られたものなのです。この粉にはデンプンに似た糖類が含まれているため、オスマン帝国時代から飲み物やデザートにも使用されていたという歴史があります。

トルコ国内におけるサレップ粉の主な生産地は、タウルス山脈のふもとにある地中海地方のカフラマンマラシュ県(Kahramanmaraş)で、サレップのマラシュ(Salepi Maraş)という異名でも知られているほどです。そんなカフラマンマラシュの名物といえば、言わずと知れたトルコアイス。トルコ語ではドンドゥルマといいます。

日本でも伸びるアイスとして知られているドンドゥルマことトルコアイスには、実は自然豊かなカフラマンマラシュで生産されるサレップ粉が原料に含まれているのです。ほかのアイスに比べてトルコアイスが溶けにくく、路面店などの店員のパフォーマンスを見ていてもわかるようにあんなにも伸びるのは、このサレップという粉が使われているからなのです。

いまでこそ冷蔵しながら保存できるようになったアイスですが、現在のように保冷しておく技術がなかったころ、気温の高い地域や暑い季節にアイスが溶けてしまうのを防ぐためには、アイスの粘度をあげる必要があると考えられました。そんなときに目をつけられたのが、このサレップ粉。アイスを餅のように粘らせて溶けにくくすることを可能にするサレップが使用されたのが、トルコ生まれの伸びるアイス、ドンドゥルマのはじまりなのです。

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