貧乏してもユーモア大事!「徒然草」の作者・兼好法師の手紙があまりに回りくどすぎる件 (2/4ページ)

Japaaan

「夜(よ)も涼し 寝覚(ねざめ)の仮庵(かりほ) 手枕(たまくら)も 真袖(まそで)も秋に 隔てなき風」

【意訳】夜もすっかり涼しくなって、粗末な仮住まいに寝起きし、手を枕の代わりに、着物の両袖を布団代わりにするような粗末な生活なので、秋風の寒さをしのげないのです。

……随分と侘しい暮らしぶりが目に浮かぶような歌ですが、だから「米やカネを都合してくれ」というのは、ちょっと遠回しではあるものの、別に気が利いたアプローチという訳でもなく、ちょっと兼好法師らしくないような気がします。

ともあれ後日、頓阿から返歌(へんか。お返しの和歌)が届きました。

「夜(よる)も憂(う)し 妬(ねた)く吾(わ)が背子(せこ) 果ては来ず 等閑(なおざり)にだに しばし問いませ」

【意訳】一晩じゅう待ったのに、愛しの彼は結局来てくれなかったそうですね……誠に残念ではありますが、その理由については、少し考えてみて下さい。

寒いのは(暮らしの侘しさ故ではなく)、愛しの彼が来なかったからでしょう……そんな回答ですが、これを読んだ兼好法師は「我が意を得たり」とばかりに笑い出しました。

悠長に歌のやりとりなどしている場合ではないでしょうに、一体全体どういう意味なのでしょうか……それで結局、カネと米は貰えるのでしょうか。

ユーモアのセンスが通じ合う喜び

兼好法師はなぜ笑ったのか、そして頓阿の返歌には、一体どういう意味があったのか……その謎を解くカギは歌の文言ではなく、各行の最初と最後の一文字にあります。

どういう事か、わかりやすく両者の歌を平仮名にしてみましょう(※濁点を除きます)。

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