貧乏してもユーモア大事!「徒然草」の作者・兼好法師の手紙があまりに回りくどすぎる件 (3/4ページ)
【兼好法師の歌】
「よ」もすす「し」
「ね」さめのかり「ほ」
「た」まくら「も」
「ま」そてもあき「に」
「へ」たてなきか「せ」
【頓阿の返歌】
「よ」るもう「し」
「ね」たくわかせ「こ」
「は」てはこ「す」
「な」おさりにた「に」
「し」はしとひま「せ」
行頭の文字を縦読みすると、兼好法師は「よねたまへ」つまり「米(よね)給(たま)え=お米を下さい」というメッセージを発しているのがわかります。
同じ要領で頓阿の返歌を縦読みすると、「よねはなし」つまり「米は無し」と言っており、これは本当に蓄えがないのか、あるいは「あなたに分けるほど多くの米はない」と言いたいのかは判りませんが、それを追及するのは野暮というものです。
そして行末の文字ですが、今度は下から上に読むと兼好法師が「銭も欲しい(せにもほし)」と言っているのに対し、頓阿は「銭は少ししかない(せにすこし)」と答えているのがわかります。