巨人のレジェンド長嶋茂雄と王貞治、1964年の「週刊大衆」感動インタビュー (2/4ページ)

日刊大衆

ちなみに、前年に長嶋が獲れなかった残りの一冠、それは王が獲得したホームラン王だった。

 一本足打法が完成し、スラッガーとして頭角を現していた王にとって、長嶋は大先輩であると同時に、ライバルでもあった。〈チョウさんは非常に充実してますよね。精神面でも技術面でも……。僕ら、やっている以上、負けたと思っちゃおしまいだからね。そういう相手がいるからこそ頑張るんです〉と、王は長嶋への静かな闘志を語っている。

 2人をよく知り、巨人のチームメートでもあった野球評論家の黒江透修氏は、当時のONをこう振り返る。「俺はこの年に入団したんだけど、ミスターはすでにスターで、一目置かれる存在だった。王も俺らと同じように“偉大な先輩”と思っていたんじゃないかな」

■美女優との婚約が報じられたことも

 そんな距離感は、2人を特別な存在にした。「王さんにしてみれば、ミスターは仰ぎ見るような先輩。でも、ミスターにとって王さんは“かわいい後輩”でした。つまり、ONはいい意味で対等じゃなかったんです。だからこそ友情が成立し、ONという英雄が並び立てたんでしょう」(当時を知る元番記者)

 なお、この年のシーズン、王は打点と本塁打の二冠王に輝き、それまでの自己最高となる成績を残している。「親しい知人が王さんに、現役時代で一番心に残るシーズンを聞いたとき、“64年”と答えたそうです。その理由は、“すべての部門で長嶋さんを上回れたから”。王さんにとって、長嶋さんはとてつもなく大きな存在だったことが分かります」(球界関係者)

 偉大な先輩と、やっと肩を並べられる選手になった。64年は、“世界の王”が生まれた年だったと言えるかもしれない。

 さて、まだ若かりし2人は、恋愛に関しても告白している。スーパースターだった長嶋は、当時さまざまな有名人との恋の噂が、世間をにぎわせていた。59年には、「会ったこともない」という、女優の司葉子との婚約が報じられたこともある。〈あのときは、驚いたですよ。もっともあんな美人とウワサを立てられたっていうんで、あの日は楽しかったですがね〉

 マスコミに何かと書かれることに対しては、達観していたようだ。

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