「男はつらいよ お帰り 寅さん」映画公開 佐藤蛾次郎インタビュー (4/4ページ)
「渥美さんがいないのに、どうやって?」という疑問があるかもだけど、そこは編集の妙で、作品として上手にまとまっている。テレビ版の『男はつらいよ』は、最終回で寅さんが奄美大島のハブに噛まれて死んでしまうんだよね。そうしたらテレビ局には抗議の電話が鳴りっぱなしになり、それがきっかけで映画版が始まったんだ。つまり、みんな寅さんには死んでもらいたくないんだよ。寅さんは、みんなに愛されているんだから。だから、渥美さんが亡くなっても「寅さんには死んでほしくない」、「寅さんをもう一度見たい」というファンの気持ちは変わらなかった。すごい話だよ。
――本当に唯一無二の映画ですよね。
佐藤 『男はつらいよ』って実は道徳的な要素も強いんだよ。だから今回は若い人にも見てもらいたいね。中学生以下は100円で見ることができるしさ。もちろん『週刊実話』読者のオジサンだったら、無条件で面白いはず(笑)。小難しい理屈抜きで楽しんでいただけたらなと思います。
佐藤蛾次郎(さとう・がじろう)
1944(昭和19)年、大阪府出身。1953年に児童劇団に入団し、1961年にテレビドラマ『神州天馬侠』で泣き虫蛾次郎を演じてから、佐藤蛾次郎を芸名とする。1969年に映画『男はつらいよ』に柴又題経寺の寺男・源吉役で出演。以来、同シリーズに欠かせない存在となったほか、数々の映画・ドラマで活躍を続けている。