ついに日本から消える「喫煙車両」 逆になぜ今まで存続できた?近鉄に事情を聞いた (1/3ページ)
電車の座席に座りタバコを一服。小説や新聞を読みながら、あるいは音楽を聴きながら...。外の風景を楽しみつつ、灰が落ちそうになったらひじ掛けの灰皿でトントン。
こんな情景は間もなく見られなくなってしまう。
2020年4月1日の改正健康増進法の施行によって、鉄道から「喫煙車両」が姿を消すからだ。
私鉄の有料特急のなかで唯一、座席でタバコが吸える車両を走行させてきた近畿日本鉄道も、2月1日から特急列車の座席禁煙化に踏み切った。
近鉄特急「ニュースナックカー」(画像は1月30日編集部撮影、以下同)
もうすぐ日本から消える喫煙車両。愛煙家の筆者の性だろうか、
「せっかくならば乗ってみたい」
と思い立った。
座席が禁煙化される直前の1月30日。記者は喫煙車両が発着する近鉄名古屋駅へ向かった。
座席で吸えなくなる前にプカプカしてきた乗車したのは、近鉄名古屋からへ大阪方面に向かう特急列車。すでに喫煙車両の走行本数は少なくなっているようで、列車を探すのにも苦労した。結局、名古屋に到着したのは正午すぎだったが、喫煙車両に乗れたのは16時過ぎだった。
車掌に聞けば名前は「ニュースナックカー」だという。オレンジと紺色のボディが特徴的で、筆者が乗車したのは4両編成の1号車だ。

4両編成の1号車。筆者の席は窓際だった
乗車した瞬間、個人経営の喫茶店の匂いがした。天井は、黄ばみがかっているように見えた。何十年もタバコの煙を吸収してきたのだろうか。座席に座ると、至る所からタバコに火をつける音が聞こえてきた。
みな小説や新聞を読みながら、至福のひと時といったところか。筆者も、とりあえず吸ってみようと、灰皿を探した。すると、ひじ掛けに「TABLE」の文字を発見。先端を引くと灰皿が出てきた。