海外資産に対して相続税が課税されるかどうかの基準とその注意点を解説 (2/2ページ)
つまり、海外に十年以上居住していた人が亡くなり、その人の相続人も当該地で十年以上居住していた場合、当該地にある不動産並びに銀行預金には相続税は非課税となるのだ。
ただし、海外に十年以上居住していた場合であっても、その人が所有する資産が日本国内にある場合は、日本国内にある資産のみ相続税が課税されることになる。
■租税回避行為に目を光らせる国税庁
数年前にマレーシアに移住し、日本の相続税を回避することが流行した。今でも一部の富裕層が継続してマレーシアに居住しつつ資産を日本から移し、マレーシアを経由して海外の資産を購入しているとされる。ある意味、相続税対策としては、有効な手段であるかもしれないが、国税庁は2014年に国外財産調書制度を実施し、国内外の預金の動きや資産の状況を把握できるようにした。
日本政府は2017年にOECD(経済協力開発機構)加盟各国と協定を結び、タックスヘイブンにある全ての預金口座と不動産の所有者についての状況を関係各国の税務当局へ自動的に報告する制度を導入済みである。
■租税回避行為とみなされる可能性があることに注意が必要
海外資産の購入は一定の節税効果があるのは事実である。しかし、状況によって租税回避行為と見做される可能性があることに注意されたい。前述のように様々な制度によって、日本国内外の資産状況を把握できるようになっているため、もし、海外に資産を購入しようと検討されている人は、慎重に判断して欲しい。