地味キャスト『スカーレット』それでも朝ドラファンが「歓喜するワケ」 (1/4ページ)
![※画像はNHK『スカーレット』番組公式ホームページより](https://image.dailynewsonline.jp/media/d/4/d474d16ebba5babded9aeffeae5187a5087a4f40_w=666_h=329_t=r_hs=0269d29d96ca6f654fd9648e084d7282.jpeg)
2月に入り、いよいよ最終回へのカウントダウンが始まった連続テレビ小説『スカーレット』(NHK)。2月1日の放送はもらい泣きする視聴者が続出しネットでは「神回」と報道されたが、朝ドラ批評家の筆者としては、朝ドラのあり方を考えさせられる回となった。ここではその内容を振り返り、あらためて朝ドラというものを考えてみたい。
穴窯で陶器を焼くことに何度も失敗し、気分転換のために大阪にいるちや子(水野美紀/45) を訪ねた喜美子(戸田恵梨香/31)。そこでラジオから聞こえてきたのが雄太郎(木本武宏/48)の歌声だった。その歌を聴きながら、八郎への想いを募らせる喜美子。翌日、そんな彼女の前に、かつて荒木荘で苦楽を共にした雄太郎と大久保(三林京子/68)がやってきて……という展開だった。
キャストの名前をあらためて見ると、正直、地味だ。けれども、この地味さが、このドラマに面白みを与えてきたと痛感させられたのだ。雄太郎がヒット歌手になったという展開は視聴者をクスッとさせ、そして涙を誘った。