「うるう年」は実は4年に一回じゃない?! メカニズムを天文学の専門家に聞いてみた #もやもや解決ゼミ (3/4ページ)

学生の窓口

1日は8万6,400秒ですから、1日の差が生まれるまでに約3200年かかる計算です。

ちなみに、グレゴリオ暦よりもっと正確な暦は簡単に作ることができますが、そのルールは非常に複雑で実用には向きません。

なぜ2月を1日多くするの?

うるう年は「2月」を1日多くしますが、これはユリウス暦の時代より前から行われてきたことです。古代ローマでは2月(Februarius)が年末で、3月(Martius)からが新しい年の始まりでした。

そのため、わかりやすいよう年末に1日追加していました。この風習がそのまま引き継がれ、現在も2月を1日多くしているのです。

「うるう秒」って何?

「うるう秒」というものがありますが、これもうるう年と同じく時間の差を調整するために存在します。

時間の長さを決める基準となるのが、地球が1回転するまでにかかる時間です。1回転するまでを1日として、それを基準に1分や1秒の長さを決めていました。これを世界時といいます。

しかし、時間の長さを高い精度で測定する原子時計で正確な時間(以下、原子時)を測ったところ、世界時と原子時とではわずかな差があることがわかりました。

地球が1回転する速度は「常に一定」ではないため、日によって差が生じるのです。

この差が大きくなった場合に、世界時と原子時の差がプラスマイナス0.9秒になるように、うるう秒を挿入して修正します。直近では2017年1月1日に1秒挿入し、調整が行われました。

「西暦年が400で割り切れる年」か「西暦年が4で割り切れるが100で割り切れない年」がうるう年になるとのこと。4年に一度必ず訪れるものではないのですね。

「「うるう年」は実は4年に一回じゃない?! メカニズムを天文学の専門家に聞いてみた #もやもや解決ゼミ」のページです。デイリーニュースオンラインは、もやもや解決ゼミ企画・連載時間社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る