天才テリー伊藤対談「中西学」(2)専修大のシゴキは並じゃなかった? (2/2ページ)
「こんなんでプロレスラーになれるんかな」と思ってたんですけれど、やっているうちに力がついてきて、3年生の時にはなんとか長州力さんや馳浩さんのいる専修大学からスカウトが来るまでになれました。
テリー すごいなぁ、やっぱり才能があるんですよ。専修大学のレスリング部といえば名門中の名門ですからね。
中西 専修大のレスリング部は重量級が強いという伝統があって、自分もそれにうまく乗っかって、技と力をつけてもらいました。
テリー 練習も厳しかったでしょう。
中西 そうですね、コーチもいるんですけど、基本、先輩方が後輩を指導するという大学なので、1年の時からしっかりとしごいてくれはって。
テリー わ~、怖そうだ。
中西 特に入学したばかりの頃は、京都の田舎から出てきた、右も左もわからんし常識もない、殴られないとわからんような子でしたから。レスリングから礼儀まで、体の痛みで覚えていったような感じです。
テリー 昔はコンプライアンスも何もあったもんじゃないから、さぞ大変だったんだろうなァ。どういう理由で殴られるんですか。
中西 例えば「目つきが悪い」みたいなことです。目つきはもともと‥‥と言いたいけれど、絶対に言えません。で、逆にニコニコしていると、「何笑うてんねん!」と。
テリー どっちにしてもダメじゃないですか。
中西 そうなんです、こちらも「何しても殴られるんやったら、別にいいわ」とあきらめました。
テリー でも、場や人間関係によっては、一概に否定できないところはありますよね。
中西 はい、先輩方はそういう形のコミュニケーションで、僕をかまってくれていたんだと思います。
※対談日は引退試合前