中世には演奏の下手な音楽家に拷問を与えるための楽器が存在した。公衆の前で恥をかかされる「汚名の笛」 (1/4ページ)
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人類の歴史は音楽の歴史でもある。様々な音楽が誕生するその過程のなかで、聞くに耐えないひどい音楽もあっただろう。もしかしたらそれは、演奏者の力量のなさも、その原因のひとつだったかもしれない。
中世のヨーロッパでは、音楽家の下手な演奏は「罪」とみなされた。罪には罰を与えなければならない。そこで誕生したのが拷問道具「汚名の笛」である。
この笛は、実際に音楽を奏でる楽器ではなく、芸術を冒涜する罪を罰する道具なのだ。
・首枷のついた重たい拷問器具で公開処刑
汚名の笛は、重たい鉄で作られた縦笛のような形をした器具で、吹き口はついていない。代わりに下手な演奏をした音楽家の首にはめる輪がついており、首枷となる。
音楽家が汚名の笛を持つその姿は一見、あたかもただ笛を吹いているように見えるが、キーに乗せる指は動かないよう締めつけられ、自分で外すことはできない。