歴代総理の胆力「三木武夫」(4)「武夫よ、黙すなかれ」 (2/2ページ)
その前年、睦子は一足先に陶器の個展を開いたのだが、その中のある作品に、「武夫よ、黙すなかれ」と題をつけた。これには子供たちが反対、ようやく睦子を説得して「武夫よ」だけは削らせたというエピソードがある。ここでは、三木をしたたかな政治家に仕立て上げた「女丈夫」睦子夫人の、なお止まぬ情熱が伝わってきたものであった。
■三木武夫の略歴
明治40(1907)年3月17日、徳島県生まれ。アメリカ留学を経て、明治大学法科卒業。昭和12(1937)年4月、衆議院議員初当選。昭和49(1974)年12月、田中退陣を受け「椎名裁定」で自民党総裁、三木内閣組織。総理就任時67歳。昭和63(1988)年11月14日、81歳で死去。
総理大臣歴:第66代 1974年12月9日~1976年12月24日
小林吉弥(こばやし・きちや)政治評論家。昭和16年(1941)8月26日、東京都生まれ。永田町取材歴50年を通じて抜群の確度を誇る政局分析や選挙分析には定評がある。田中角栄人物研究の第一人者で、著書多数。