時空を喰らう「無の泡」とは何か? (4/6ページ)
専門的すぎてここで詳しく説明することはできないが、無の泡は4次元の時空ではなく、ひものような多次元時空の中で生じるとされる。
その1つである「カルツァ=クライン真空」と呼ばれるひも状時空モデルによれば、すべてを破壊する無の泡が無限の宇宙で発生する確率は1だ――つまり100パーセントだ。
この宇宙が無限の広がりを持つのかどうか、確かなことは分からないが、この事実を知って、あなたは運命づけられているかもしれない宇宙の終わりに恐怖するだろうか?

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・それが運命ならすでに起きているはず
安心して欲しい。チェコの超弦理論学者ルボシュ・モトルによれば、無の泡による終焉は、理論を却下するために使うべきなのだという。なぜなら、仮にそれが本当に起きるのならば、すでに起きているはずだからだ。
彼によれば、この時空が安定しているどうか、はっきりとは分からないという。宇宙がやがて終焉を迎える可能性は確かにある。だが、宇宙開闢より140億年が経過しているというのに、無の泡の侵略が始まっていないのだから、その可能性はかなり低いと考えていいのだそうだ。
無の泡理論が相当に大きな破滅の可能性を示唆するものならば、それはすでに起きている。そうなっていないからには、同理論には何か欠陥があるに違いないのだ。