仕事で伸び悩む人ほど当てはまる「しなくていい努力」の正体 (2/4ページ)
これに対して、「しなくていい努力」は、いってみればサッカーの試合中に野球のバットを振ったりするような、そもそもやっても無駄な努力のことを指しています。「そんなことをするわけがない」と思うかもしれませんが、これに近いことを仕事でしている人って、実は結構いるんですよ。「仕事」という競技に合わない努力をしてしまっているといいますか。
――的外れなことをしていることに、なぜ気づかないのでしょうか?
堀田:一つは会社側の問題です。日本の会社の新人研修って、最初に人事部長が出てきて、「今日から君たちは社会人だから、もう学生とはちがう。勉強ではなくて仕事をしてもらう」と言って新人を脅すんですよ。でも、脅すだけ脅して、「どこが違うのか」という説明はないんです。
現場の先輩に「仕事は何か」と聞いてみても、先輩の説明も「責任があるんだ」とか「厳しいものなんだ」とか、釈然としないものばかりで、結局わからない。となると新人は学生時代にうまくいったやり方で仕事をするしかないですよね。
――社会人になっても学生時代の戦い方を続けているのが「しなくていい努力」が生まれる原因になっている。
堀田:そうです。特に大きな会社に入ってくる人は、学生時代は勉強で勝ち組だった人ばかりでしょう。それが成功体験として染みついてしまっていることがあるんです。
でも、勉強から仕事への転換って、それこそ陸上の個人種目からサッカーに変わるようなものですよ。同じやり方でうまくいくわけがないんです。それで上司や先輩に叱られてしまう。
そこで素直に「すみません」と言えればいいんですけど、それまで勝ってきたものだから、そういう指導を受け入れられずに「理不尽」と感じてしまいます。そう感じているうちは自分に問題があるとは考えませんよね。これは僕自身の経験でもあるのですが。
――勉強は陸上競技の個人種目で、仕事はサッカーというたとえはよくわかります。
堀田:高度成長期は勉強と仕事の性質はある程度一致していたんです。