なんと毒見は3回も!?一生ずっと”冷や飯”を食わされ続けた江戸幕府の将軍たち【上】 (1/3ページ)
冷や飯食い、とは不遇な環境を表わす言葉としてよく知られますが、炊き立てのご飯は食べさせてもらえず、みんなが食べ終わってからようやく、すっかり冷めてしまった飯(めし)にあずかれる惨めな暮らしを想像させます。
しかし、そんな冷や飯を食わされたのは何も貧乏人だけではなく、江戸時代の将軍たちもまた、一生涯にわたってずっと冷や飯を食い続けて来たのです。
罪人や前科者ならともかく、天下のトップに君臨する将軍なら、何でも好きなものが食べられそうなものですが、一体どういう事情によるものなのでしょうか。
毒見が3回も!料理が出来てから、将軍の口に入るまで……とは言っても、落語「目黒の秋刀魚」など、ステレオタイプな「お殿様」像を知っている方は既にご明察かと思いますが、その通りです。
お殿様のトップである将軍は、重要なポストであるがゆえに、万が一食あたりなどされては一大事。また、いくら天下泰平とは言え、毒殺のリスクも絶対ないとは言い切れません。
そこで、作った食事は、まず毒見の役人がじっくりと試食して、しばらく時間をおいても異常が出ないことを確認。それから初めて将軍の食卓に供されるため、どんな料理もすべて冷め切ってしまうのです。
「なぁんだ、そんなオチか」
そう思われるかも知れませんが、天下の徳川将軍ともなれば、ただ毒見と言ってもスケールが違います。