冷戦時代の核爆弾で明らかとなったジンベイザメの年齢(国際研究) (1/3ページ)
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「ジンベエザメ(学名 Rhincodon typus)」は全長最大10メートル、体重20トンにも達する世界最大級の魚だ。
これほどの巨体を誇り、しかも広い生息域(熱帯全域。繁殖期には長距離を移動すると考えられている)を持つにもかかわらず、絶滅危惧種であり、そのために野生の生態を研究することは難しい。おかげで繁殖方法や寿命といった、基本的な部分でさえ分かっていない謎の多い魚だ。
これまでの研究で、ジンベイザメは、およそ130年くらい生きることが示唆されていたが、新たなるアプローチで、その寿命を明らす試みが行われた。
その方法とは、冷戦時代の核爆弾が残した放射性炭素を利用するやり方だ。
・ジンベエザメの背骨に残された核爆弾の放射性炭素
『Frontiers in Marine Science』(4月6日付)に掲載された国際的グループによる研究では、「炭素14」の年代を測定している。
これは自然界でも生成される炭素の放射性同位体だが、1950~60年代においては、この時期に実施された核実験によって大気中に大量に放出されていた。
このときの炭素14が、ジンベエザメの背骨に吸収されているのである。もちろん、以前、台湾とパキスタンで漁網に絡まってしまったジンベエザメの背骨からも見つかっている。