ある刀工が眠るという太宰府市の宝満宮竈門神社の板碑を調べてみた (6/7ページ)

心に残る家族葬



■最後に…

日本刀は人を殺傷する危険な「武器」であることは言うまでもないが、このように独特の美をたたえ、「刀剣女子」を含む後世の人々をも惹きつける「芸術作品」でもあった。修験道の聖地・宝満山、その麓に位置する竈門神社下宮に残る、「刀工金剛兵衛源盛髙」にゆかりがあるとされる板碑、そして刀工「金剛兵衛」一派が残した日本刀…全盛期を思うと、失われたものは実に大きいが、だからといってそれが「無」、つまり「何もないこと」を意味するわけではない。たとえ形やものの見方が時の流れによって大きく変転しても、普遍的な力や魅力を有するものはいつまでも人の心をとらえ続ける。場合によっては、リアルタイムにおいては全く価値が見いだされていなかったものが、何十年、何百年も後の「発掘」によって、そうしたものが「発見」される場合もある。それゆえ、心おきなく、先人たちの偉業を偲ぶことができる日々を取り戻すことができることを、今、心より祈念している。
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