あの伝説のキックボクサーが、落語家の弟子になっていた!?(前編) (3/5ページ)

日刊大衆

 となると、「林家」と名乗るのはこの世界の不文律に反することになるので、悩んだ結果「小林家」にした。我々の世界でよく名前の頭に「小」をつけることはあるが、なんと屋号につけちゃった。

 聡もひらがなにして「小林家さとし」が誕生した。まぁ芸界で僕などは何でもないが一応筋は通した形である。

 彼が「野良犬」と呼ばれていることも知っている。どこぞで「どこの一門だ?」となった時「彦いちのとこ」となる。野良犬的噺家としてはちょうどいいかも。あるとき何の連絡もなくいなくなることがあってもそれはいいと思った。野良犬だからしょうがない。

 着物の畳み方から教えた。これまでどういう生活をしてきたのかわからないが、彼は「衣服はあまり畳まない族」だった。

 がさつな僕を知る人は信じられないかもしれないが、着物はきちんと畳まないと折り皴が目立つことや、着物での座り方、歩き方など所作も教えた。背丈がほぼ一緒なので、着物、長襦袢、帯、足袋など一式あげた。

 まるで珍しいものをみるように、着物を眺めて彼は「これって必ず着なきゃいけないんですよね、落語って」。形から入る人もいる古典芸能においてあまり聞いたことのない質問だった。

「僕もそれ考えたことあるけど、いろんな人物を演じるので、特定の洋服より好都合なんだ」と説明した。

「はい」

 返事はいいが、あまり伝わってない感じがした。

■ボクサーならではのキックボクサー噺

多くの団体を渡り歩いたことから、「野良犬」と呼ばれるように 多くの団体を渡り歩いたことから、「野良犬」と呼ばれるように

 いくつか古典落語の稽古をつけた。お稽古となると必要な会話だけ。お稽古に来る、そして帰ってゆくという関係。

 僕が格闘技好きということも言わないようにした。「君、何やってた人なの?」くらいの顔をしていた。

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