犬は確かに、飼い主を助けたいという気持ちを持っている(米研究) (1/5ページ)
犬は飼い主を助けたいと心から思っている Aksakalko/iStock
飼い主が箱の中に閉じ込められていて、悲痛な声で助けを求めていたとする。
そんなとき犬は、飼い主のピンチに気がつくのだろうか? そうなのだとすれば、実際に助けようとするだろうか? いや、もっと言えば、そもそも助けたいと思っているのだろうか?
そんな疑問に答えようとした実験がある。
普段は悪戯ばかりで、日々全力で笑いをとりに行くが、いざとなれば頼りになるのが愛犬だ。実際、災害の現場などで救助犬として活躍する犬はたくさんいる。
だが、彼らが人を助けてくれるのは確かなことなれど、一体どういうつもりで人助けをしてくれるのだろうか? まさか、仕方なく嫌々やっているなんてことはないのだろうか?
それを解明するために、アリゾナ州立大学(アメリカ)の研究チームは、60匹の飼い犬(救助の訓練を受けた子はいない)を使って、その救助の心構えについて調べてみることにした。
・飼い犬は、助けを求める飼い主さんを助けるか?救助実験
研究で中心となった実験(救助実験)は次のようなものだ。
飼い主さんに大きめの箱に入ってもらい、いかにも大ピンチといった声で助けを求めてもらう。箱には犬にも十分動かせる重さの扉がついている。
さあ、このとき犬はどのような行動をとるだろうか?
なお、飼い主は事前に助けを求める声が本物っぽく聞こえるよう訓練を受けていた。ただし、助けを求める際は、犬の名前を呼んではいけないルールだった。
名前を呼んでしまうと、それが犬の服従を誘発し、飼い主さんが心配だから自主的に行動しているのか分からなくなってしまうからだ。